公認会計士の平均年収はどれくらい?収入をアップさせる方法
三大国家資格のひとつといわれている「公認会計士」。取得を目指して公認会計士予備校で勉強しようと考えている人や勉強している人のなかで、将来の年収への関心が高いという人も多いのではないでしょうか。今回は、気になる年収や収入をアップさせる方法、年収アップにつながるおすすめの転職先をご紹介します。
公認会計士の平均年収はどれくらい?
日本全体の平均年収と公認会計士の平均年収の違いはあるのでしょうか。男女別の平均年収のデータもあわせてみていきましょう。
公認会計士の年収
令和3年賃金構造基本統計調査の企業規模計10人以上のデータをもとに算出すると、公認会計士(税理士も含む)の平均年収は概ね658万5,800円でした。きまって支給する現金給与448,600円×12か月分と年間賞与そのほかの特別給与額120万2,600円を合算しました。
国税庁の令和2年分民間給与実態統計調査では、日本全体の平均給与が433万円でたので公認会計士の平均年収は、ほかの業種より高い水準といえるでしょう。また、公認会計士だけでみた場合は平均年収がデータより高い可能性があります。
男女別の年収
令和3年賃金構造基本統計調査で企業規模計10人以上の男性と女性のデータをもとに前述の方法で算出しました。公認会計士男性の平均年収は、691万4,600円、女性は578万2,300円でした。令和2年分民間給与実態統計調査では男性平均給与が532万円、女性が293万円で、男性女性とも大幅に上回っています。
ただ、男女の年収差の要因は、育児や家庭の事情での雇用形態の違いや出張の有無、役職を目指すかによって開きがあると考えられます。女性の勤続年数が8.6年と長いので女性にとって働きやすい環境といえるでしょう。また、男性の平均年収は高く男性にとってやりがいのある職種といえます。
公認会計士としての収入をアップさせる方法
知識や能力を高めることで公認会計士として業務の幅を広め、評価も上がり昇進につながるでしょう。また、転職にも有利なることが期待できます。
スキル習得
税務知識やコンサルティング業務のスキルの習得も昇格につながります。英語力を取得することでグローバルな環境で活躍できます。最近では、会計知識を用いたITシステムの導入に関する業務もあるためITの知識やスキルが高い公認会計士の需要もあります。将来の役に立つ能力を身につけて収入アップを目指しましょう。
経験を積んで昇進
監査法人においても一般企業でも経験を積んで、人材育成や責任がある業務を任せられると評価も上がります。公認会計士として豊かな経験やスキルで社内の信頼性も厚くなり、昇進に結びつくでしょう。年収アップにもつながりやすくなります。
有利な転職
条件がよい職場に転職することも年収を上げる選択のひとつです。近年の公認会計士は人手不足で転職は売り手市場となっています。とくに経験豊な公認会計士で即戦力になる人材は監査法人や企業、コンサルティング会社、税理士法人、会計事務所でニーズが高まっています。スキルや知識があれば有利な待遇で転職ができる可能性があります。
公認会計士の年収アップにおすすめの転職先
公認会計士は、勤務先によって年収も変わってきます。ここでは年収がアップする可能性が高い転職先をご紹介します。
監査法人
監査法人では一般的に、スタッフ、シニア、マネージャー、パートナーといった役職が存在し、役職別に年収が異なります。役職が上がるにつれて平均年収も高くなります。パートナーやマネージャーにつけば公認会計士の平均年収より高い年収が得られるでしょう。ただ、監査法人の規模によって年収の違いがあります。
一般企業
一般企業で経理や財務部門で公認会計士を募集する場合もあります。転職時の年収は抑え気味ですが、募集する企業は大手や上場企業が多く定期昇給が期待できます。また、スキルや経験が豊富な人材は転職時に管理職など高い役職に就く場合があり、年収が上がる可能性もあるでしょう。一般企業の中でも成長が著しいベンチャー企業のCFO(最高財務責任者)への転職も収入が高くなると考えられます。
FAS系コンサルティングファーム
FAS系コンサルティングファームは、クライアントに対して経営課題の解決に向けて財務の立場からアドバイザリーサービスを提供しています。財務デューデリジェンス業務である買収対象企業の財務状態などの調査は、公認会会計士としての専門性を活かす業務のひとつです。徐々に経験を積み、業務範囲を広げることで収入アップが期待できます。
まとめ
公認会計士の平均年収はどれくらいなのか、収入をアップさせる方や年収が上がる可能性がある転職先を紹介しましたが、参考になりましたか?会計業務は経営において重要な業務であるため、需要は安定しています。
また、公認会計士の採用に力を入れている企業、FAS系コンサルティングファームも多く、監査法人も幅広く業務をこなせる人材を求めています。公認会計士の資格にキャリアやスキルが加わると転職先も多岐に渡りさまざまな現場で活躍し、さらなる年収アップが期待できます。これから公認会計士を目指して勉強しようとしている人や現在勉強している人にとって、本記事が役に立つことができれば幸いです。