公認会計士として働くメリット・デメリットを理解しよう!
公認会計士は、景気に左右されず安定した収入を得ることができる職業です。また、専門性が高く、やりがいを感じながら働けます。そのため、目指したいと考えている人は多いのではないでしょうか。
今回は、公認会計士ができる業務内容や公認会計士として働くメリット、公認会計士の資格の取得をするためのプロセスについてご紹介します。
公認会計士とはどのような仕事?
公認会計士になると、監査法人に就職できます。さらに、会計事務所や一般の企業内で財政や会計の部門で働く人も多いでしょう。就職先でのキャリアアップはもちろん、独立開業するケースもあります。
■監査
監査業務は、公認会計士の主たる仕事です。公認会計士の資格を取得した人だけが認められている業務で、具体的な仕事の内容は企業が作成した財務諸表の監督と検査です。
財務諸表とは、決算の時に企業が作成する会社報告書類で、その企業の財政の状況や経営成績を開示する書類のことをいいます。財務諸表は内容が正しいものであるかを第三者が監査する必要があり、公認会計士がその役割を担っています。
資本金や負債が一定の基準を上回っている株式会社が監査対象なので、クライアントは大企業がほとんどでしょう。
■会計業務
公認会計士は税理士登録をすることで、税務業務を行えます。税務とは、納税が必要な企業や個人の代わりに申告をする業務、税務関係の書類の作成代行、税務に関する指導のことをいいます。
会計事務所や税理士事務所に就職をし、キャリアを積んだ後には独立開業も目指せます。
■コンサルティング業務
公認会計士によるコンサルティングとは、会計の専門家として企業に経営のアドバイスをすることです。資産管理や組織の再編成、新システム導入についてなどが対象となるでしょう。事業再生の計画施策や企業の持つ課題についても解決に向けて施策も考えます。
公認会計士として働くメリット・デメリット
資格を取得して、公認会計士として働くメリットとデメリットをご紹介します。
■メリット
公認会計士は、独占業務である監査を行えます。そのため、景気にあまり左右されることなく仕事を得られるでしょう。資格を取得後、専門性を高めていくことで定年を迎える時がきても、仕事のオファーを受けられるケースが多いです。
また、公認会計士の平均年収は800万円ほどです。あくまでもおおよその金額となるので、独立開業したり、監査法人で役職がついたりした場合にはより高い収入を得られるでしょう。
さらに、公認会計士は、資格を取得するために5年ほど期間が必要で、誰でも気軽になれるものではありません。会計や監査のスペシャリストであり、医者や弁護士とともに三大国家資格と言われています。
そのため、社会的なステータスが高いとされています。監査対象となるのは一定基準を満たした株式会社だけに限定されており、クライアントのほとんどが大企業です。大企業に携わって仕事をすることにやりがいを感じられるという人も多いのではないでしょうか。
■デメリット
会計や税金の制度は、毎年内容が変化します。そのため、クライアントの疑問にも対応できるように常に勉強し続けることが必要です。会計に関する勉強が苦にならない人であれば、デメリットと感じないかもしれません。
また、どの仕事にも共通して言えますが、AIに仕事が奪われていく可能性があります。公認会計士は作業的な業務も多くあるためです。ただし、会計の専門家として必要な判断力がとって変わることはないので、全ての仕事がなくなるということは考えにくいでしょう。
公認会計士になるためには?
公認会計士になるためには、国家試験に合格することが必要です。さらに実務経験を積んだ後に実習補習を受けて、修了考査に合格しなければなりません。
■試験に合格
資格試験は年2回実施される短答式試験と、年1回実施される論文式試験のどちらも合格しなければなりません。
短答式試験はマークシート方式で、4科目受験します。そのうち1科目でも正解率が40%を切ってしまうと不合格になります。1問あたりの配点の高いため、合格のハードルは高いと言えます。
短応式試験に合格したら、論文式試験です。5科目を筆記試験で受験し、応用力が問われます。短応式試験と論文式試験ともに予備校に通って合格を目指す人がほとんどです。
■監査法人で補助業務
公認会計士として登録するためには、2年間の実務経験が必要です。試験の合格前後は問いません。監査法人で業務補助に就く人がほとんどでしょう。
一般企業では公認会計士施工法で定められた実務に従事する方法もありますが、会社の規模などに制約があるため、多くの人は監査法人で経験を積むことになります。
■修了考査
試験に合格し、2年以上の実務経験をクリアしたら修了考査の試験を受けます。合格するためには、実務補習の単位も取得しなければなりません。講義に出席し、レポート提出もあります。
修了考査に合格後、日本公認会計士協会に入会し、名簿登録が完了すれば公認会計士として仕事に就くことができます。
公認会計士は仕事が安定していて給料も高く、社会的地位も得られるので、とても人気のある職業です。監査や会計業務など仕事は多岐にわたり、専門性を高めていくことで、定年後にも活躍が見込めます。公認会計士として働くためには、資格試験に合格し実務経験を積んだ後、修了考査に合格しなければなりません。まずは、自分に適した予備校に通って資格試験の合格を目指しましょう。