公認会計士試験のリタイア率は?途中で諦めない工夫も紹介!

公認会計士試験は、合格までに長い学習期間が必要な難関資格です。そのため、途中で勉強を諦める人も少なくありません。この記事では、リタイア率の目安や多くの人が挫折してしまう理由、そして最後まで学習を続けるための工夫について解説します。これから公認会計士の試験を受けようと考えている方の参考になれば幸いです。
公認会計士試験のリタイア率は約60~70%といわれている
公認会計士試験を目指して勉強を始めた人のうち、どの程度が途中でリタイアするのか気になる方も多いでしょう。もちろん目安の数字ではありますが、受験指導関係者や大学教員などによる情報では、公認会計士試験の学習を始めた人の約60~70%が、最終合格にいたる前に撤退するといわれています。
実際に公認会計士試験そのものの合格率を見ると、その難易度の高さをより理解しやすくなるでしょう。令和6年度の公認会計士試験では、合格率が7.4%でした。さらにいえば、合格率は願書を提出した受験者を母数としているため、受験を決意したものの、願書を提出する前に勉強をやめた人は含まれていません。
そのため、「合格率が低いから、その裏返しでリタイア率が高い」と単純に考えることはできません。受験開始から最終合格までの間には、受験を継続できなくなる人もいるためです。
また、公認会計士試験は短答式試験と論文式試験という段階を経て合格を目指します。短答式試験に合格した後も論文式試験への対策が必要であり、短答式を突破したからといって、そのまま最終合格できるわけではありません。
こうした長期戦であることも、途中でリタイアする人が生じる理由のひとつと考えられます。
公認会計士試験を途中で諦めてしまうおもな理由
公認会計士試験からリタイアする理由は、ひとつだけではありません。とくに大きいのが、膨大な学習時間を確保しなければならないことです。
勉強時間が長いから
公認会計士試験の合格に必要な学習時間は、一般的に3,000~4,000時間程度といわれています。参考情報でも約3,000時間が目安として紹介されており、長期間にわたって勉強を続ける必要があります。
たとえば、仕事や大学の授業と並行して勉強する場合、毎日まとまった時間を確保するのはかんたんではありません。最初は意欲が高くても、仕事が忙しくなったり、大学の試験や就職活動が重なったりすると、予定どおり勉強できなくなることがあります。
内容の難易度が高いから
学習内容の難しさも、挫折につながる要因です。公認会計士試験は、財務会計論や管理会計論だけではなく、監査論や企業法、租税法など幅広い知識が求められます。さらに、論文式試験では知識を覚えるだけではなく、問題に対して論理的に答案を作成する力も必要です。
勉強しているのに模試の成績が伸びない、何度受験しても短答式試験に合格できないといった状況が続くと、「自分には無理なのではないか」と感じることもあります。周囲の友人が就職や進学を進めるなかで、自分だけ受験勉強を続けていることに焦りを感じるケースもあるでしょう。
お金がかかるから
経済的な負担も無視できません。予備校を利用する場合は受講料が必要になるうえ、受験期間が長引けば教材費や模試の費用なども積み重なります。勉強に専念するために仕事を辞めた場合は、収入が減少することも考えなければなりません。
公認会計士試験を途中で諦めないための工夫
長期戦になりやすい公認会計士試験では、最初から無理のない学習計画を作ることが重要です。合格という最終目標だけを見ていると、途中でゴールが遠く感じてしまうため、段階的に目標を設定することがポイントになります。
まずは、合格までの期間を年単位で考え、その後に月、週、日単位へと細かく落とし込んでいきます。たとえば、年間の学習方針を決めたうえで、今月どの科目をどこまで進めるのか、今週は何を復習するのか、今日取り組む問題は何なのかまで具体化します。
こうすると、「今日は何を勉強すればいいのか」と迷う時間を減らせます。計画どおりに進まなかった場合も、一定期間ごとに振り返れば、学習量や科目ごとの配分を調整できます。
毎日の学習を習慣化することも有効です。勉強する時間帯をある程度固定し、学習時間や取り組んだ内容を記録しておけば、自分の努力を客観的に確認できます。勉強時間だけを追うのではなく、問題の正答率や苦手分野の変化も記録すると、成長を実感しやすくなります。
また、最初から完璧な計画を作ろうとしないことも大切です。体調不良や予定外の仕事などによって、計画が崩れることはあります。一日できなかったからといって、その後の学習まで諦めるのではなく、翌日から立て直せる柔軟な計画にしておきましょう。
学習仲間をつくることも、継続するうえで役立ちます。独学では疑問や不安をひとりで抱えやすいため、SNSや受験生のコミュニティなどを利用して、同じ目標をもつ人と情報交換する方法があります。ただし、他人の勉強時間や模試の成績と自分を比較しすぎると、かえって焦りにつながるため注意が必要です。
さらに、短答式試験などの中間目標を設定することもおすすめです。「公認会計士になる」という大きな目標だけではなく、「次の短答式試験で合格する」「今月中にこの範囲を完成させる」など、達成までの距離が近い目標を設定すると、学習の進捗を実感しやすくなります。
独学で学ぶ場合は、教材を増やしすぎないことも重要です。市販教材や過去問題集を複数購入するよりも、信頼できる教材を決めて繰り返し使い、理解が不十分な部分を重点的に復習するほうが学習方針を維持しやすくなります。
公認会計士試験は学習範囲が広いため、勉強を始める前に試験制度や出題範囲を確認し、どの順番で学習するかを考えておくことも大切です。論文式試験を見据えて、記述問題への対応も早い段階から意識しておくと、直前期に対策が偏ることを防げます。
まとめ
公認会計士試験のリタイア率について公式な統計はありませんが、受験開始者の約60~70%が合格前に撤退するとされる情報があります。公認会計士試験では「能力がないから諦める」というより、時間、学習内容、精神的な負担、費用など複数の問題が重なってリタイアする人が多いようです。必要な勉強時間は3,000~4,000時間程度ともいわれるほど難易度の高い学習を継続するには、無理のない計画と習慣化が欠かせません。年・月・週・日単位で目標を設定し、学習記録や定期的な振り返りを活用しましょう。短期目標を設定し、必要に応じて計画を修正することが、長期戦を乗り切るポイントです。


























